「多頭飼いは猫にとって本当に幸せなの?」
「新しい猫を迎え入れると先住猫との関係が悪化してしまうの?」
愛らしい猫との暮らしは、多くの喜びと癒しをもたらします。
しかし、多頭飼いを検討している方の中には「新しい家族を迎えることで、先住猫がストレスを感じてしまうのではないか」という不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。
もし、あなたの大切な家族である猫が、ストレスによって辛い思いをしているとしたら…?
この記事では、多頭飼いにおけるストレスの危険性や、猫がストレスを感じているサイン、そして、多頭飼いを成功させるための具体的な対策についてご紹介します。
人間でもストレスにより体調を崩し、そのまま命を落とすケースはまれにありますよね。
猫も同じでストレスが直接的な原因ではありませんが、体調を崩して死んでしまうケースは存在します。
多頭飼いを検討している人は、先住猫のストレスに気を付けながら猫との生活を楽しめる工夫を取り入れていきましょう。
先住猫がストレスで死んでしまうケースはまれにある
ストレスが直接的な死因にはなりませんが、ストレスにより病気が悪化し死んでしまうケースはまれにですが存在します。
そのため、重い病気を抱えている先住猫や猫が苦手な猫などは多頭飼いをおすすめできません。
ただし、病気の猫でも新入り猫と過ごすことで、元気をもらい余命よりも長生きするケースももちろんあるため、先住猫の性格で多頭飼いをするか検討してください。
先住猫がストレスを感じている場合に見られる症状4つ
多頭飼いをはじめて先住猫の行動に変化があった場合は、ストレスを感じている可能性があります。
- 食欲が減る
- イタズラが増える
- 下痢になる
- 過剰に毛づくろいをする
食欲が減る
ストレスを感じている猫は、食欲が減退することがよくあります。
ストレスによって消化機能が低下したり、食欲中枢が抑制されたりが原因と考えられています。
いつも美味しそうに食べていたご飯を避けるようになった場合は、ストレスを感じている可能性が高いでしょう。
イタズラが増える
普段は穏やかな猫が、突然いたずらや破壊行動をはじめる場合があります。
ストレスによってエネルギーが過剰になり、発散しようとするためと考えられます。
家具を引っ掻いたり、物を噛んだりするなどの行動が見られるため、誤飲などにも注意が必要です。
下痢になる
ストレスは、消化器官にも影響を与え、下痢を引き起こす場合があります。
また、下痢だけでなく、便秘や血尿・膀胱炎などになる場合もあります。
何度もトイレに行く・おしっこをする時に鳴く・下痢・ウンチの回数が少ないなどの症状があれば、動物病院を受診しましょう。
過剰に毛づくろいをする
ストレスを感じている猫は、過度に毛繕いを繰り返します。
ストレスを解消するための行動ですが、やりすぎると脱毛や皮膚炎を引き起こす可能性があります。
毛がパサついたり、皮膚が見えたりする場合は、要注意です。
我が家のシニア猫もストレスを感じて毛づくろいを頻繁におこない、お腹の毛が薄くなったことがあります。
皮膚のピンク色が見えてしまう状態になりましたが、新入り猫としばらく隔離することで過度な毛づくろいは落ち着きました!
猫の多頭飼いの注意点3つ
猫の多頭飼い時の注意点を3つ紹介します。
- 先住猫との相性に注意する
- 焦らずに時間をかける
- 先住猫の前で新入り猫を構い過ぎない
先住猫との相性に注意する
先住猫との相性を考慮することは非常に重要です。
性格や年齢、過去の経験など、個体差が大きい猫同士の相性は、多頭飼いの成功を大きく左右します。
穏やかで社交的な猫同士であれば比較的スムーズに馴染む場合が多いですが、縄張り意識が強く攻撃的な猫同士の場合、激しいケンカに発展する可能性もあります。
事前にそれぞれの猫の性格をよく観察し、相性を慎重に判断することが大切です。
焦らずに時間をかける
猫は環境の変化に敏感で、新しい猫を迎え入れることは先住猫にとって大きなストレスです。
そのため、焦らずに時間をかけて、ゆっくりと二匹を慣れさせていくことが大切です。
最初は、ケージ越しに顔を合わせさせたり、匂いを嗅ぎ合わせたりするなど、間接的な接触からはじめましょう。
その後、徐々に距離を縮め、最終的には同じ部屋で過ごすことができるようにします。
お互いの存在を許すまでには、猫の性格や相性によって違いがあるため、数週間から数ヶ月かかる場合もあります。
我が家は事情がありシニア猫を迎え入れましたが、先住猫と相性が悪く1年経っても威嚇しています。
お互いが気持ちよく過ごせるように、それぞれが自由に過ごせる部屋を用意して半分隔離状態で過ごしていますよ!
おすすめのケージはこのタイプ!
広めで上下運動ができるケージだと、先住猫のストレスも軽減できます。
先住猫の前で新入り猫を構い過ぎない
新しい猫を迎えたばかりの飼い主さんは、つい新しい猫に気を取られてしまい、先住猫を構えなくなることがあります。
しかし、先住猫にとって大きなストレスとなり、嫉妬や不安を引き起こす可能性があります。
新しい猫を構う際は、必ず先住猫にも同じように愛情表現をしてあげることが大切です。
両方の猫に平等な愛情を注ぐと、安心して暮らせる環境を作ることができます。
猫の突然死の原因
新入り猫を迎え入れた途端、先住猫が体調を崩し死んでしまった場合、飼い主さんは自分を責めてしまうケースは少なくありません。
もちろんストレスを感じた場合もありますが、新入り猫を迎え入れたタイミングで突然死を起こした可能性もあります。
愛猫の突然死は、飼い主さんにとって非常にショックな出来事です。
原因は様々ですが、主なものをいくつかご紹介するので頭の隅に置いていてください。
- 心臓病
- 腎臓病・肝臓病
- 腫瘍
心臓病
猫の心臓病で最も多いのが「肥大型心筋症」と言われています。
心臓の筋肉が肥大し、血液がうまく流れなくなり、血栓ができやすくなります。
血栓が詰まると、突然死につながるケースがある病気です。
また、弁膜症や心膜炎なども、突然死の原因となることがあります。
腎臓病・肝臓病
腎臓の機能が低下すると、体内の老廃物が蓄積し、様々な症状を引き起こします。
最終的には、心不全や脳出血などを起こし、突然死に至るケースがあります。
また、肝臓に病気を患うと体内の毒素が蓄積してしまい、脳や神経に障害を起こすこともあるでしょう。
腫瘍
悪性腫瘍が急速に増殖し、他の臓器に転移すると、様々な臓器の機能を低下させ、突然死につながることがあります。
猫の腫瘍で亡くなる死因の第1位は「がん」で、1/3が悪性腫瘍で亡くなるとのも言われています。
突然死を予防するには、異常に対して早期発見、早期治療をおこなうことが大切なため、日頃から愛猫の変化に気を配るよにしましょう!
我が家のシニア猫は鼻に黒いあざ?のようなものができ「病気かも!」と急いで病院へ行くと、ただのカサブタだったといケースもありました。
病院には、お騒がせして申し訳ないと思いましたが優しく対応してくれました。
【まとめ】多頭飼いする場合は先住猫の気持ちを最優先にする
多頭飼いなどにより、先住猫がストレスを感じると最悪の場合は死に至るケースもありますが、ストレスが直接的な死因になることは少ないでしょう。
しかし、ストレスを抱えて生活をするのは苦しい物です。
なるべく先住猫のストレスを軽減できる状態をつくり、新入り猫を迎え入れる環境を整えましょう。
どうしても折り合いが悪い場合はそれぞれの猫を隔離する必要もあるので、部屋のスペースが空いていると安心して新入り猫を迎え入れることができますね!